SunnySideDesignを始めた理由を振り返ってみると、最初から「デザインの仕事をしよう」と決めていたわけではありません。

むしろ、かなり迷走していました。

きっかけのひとつになったのは、コロナ禍です。

私は新卒からずっと会社員の営業として働いてきました。ところがコロナ禍では、それまで当たり前だった営業活動が思うようにできない時期がありました。

そのときに強く感じたのが、

どれだけ会社の中で頑張っていても、自分ではどうすることもできない外部環境の変化が来ることがある。

ということでした。

そこで、それまでとは少し違う視点で自分の働き方を考えるようになりました。

会社員の自分とは別に、「個人として何ができるか」

コロナ禍をきっかけに、お金について勉強したり、これからの働き方について考えたりするようになりました。

そこで出てきたのが、

会社に属している私だけではなく、私個人としても何か社会の役に立つことができないだろうか。

という思いです。

だからといって、本業をおろそかにして別のことをしたかったわけではありません。

本業を続けながら、自分がこれまで身につけてきたスキルと、自分が興味を持てることを掛け合わせて何かできないか。

そこで「副業」という選択肢を考えるようになりました。

ただ、何をやるかはまったく決まっていませんでした。

この時期は本当に迷走していて、友人に話を聞いてもらいながら、いろいろなことを考えていました。

旅行が好きだから、人に旅行を提案する事業をやってみようか。

人の悩みを聞くようなサービスはどうだろうか。

今振り返ると、「なぜそこに行ったんだろう」と思う案もあります。

でも、いろいろ考えたからこそ、自分が何にやりがいを感じるのかも少しずつ見えてきました。

「何を作るか」ではなく、「なぜ作るか」を聞きたかった

いろいろ試行錯誤する中で行き着いたのが、もともと興味のあったデザインでした。

最初に始めた名前は、現在のSunnySideDesignではなく、Hear Story Designです。

この名前には、自分がデザインでやりたかったことをそのまま込めました。

「こういうデザインを作ってください」と完成形が決まった状態で発注を受けるというより、

「私はこういう思いで事業をやっています」

という話を聞くところから始めたい。

その人が事業を始めた理由や、大切にしていること、その先に実現したいことを聞いて、そこからデザインへ落とし込んでいく。

私はそこにやりがいを感じていました。

そもそも、デザインを必要としている人のすべてが、最初から「こんなデザインが欲しい」と答えを持っているわけではないと思っています。

「名刺を作りたいけれど、どんなものが自分に合っているのか分からない」

「何となくイメージはあるけれど、どう伝えればいいか分からない」

そんな、まだ形になっていない段階から一緒に考える。

営業で培ってきたヒアリングを活かすなら、そこに自分なりの価値を出せるのではないかと考えました。

同時に、Illustratorの勉強も始めました。

友人に教えてもらったり、スクールに通ったりしながら技能を身につけ、ココナラにも出品しました。

ヒアリングだけではデザインは完成しません。

相手の話を聞く力と、それを形にする技術。

その両方が必要だと思い、並行して勉強を続けていきました。

初めて「自分のデザインが役に立った」と感じた名刺

初めて、自分のデザインが誰かの役に立ったと実感したのは、名刺を制作したときでした。

個人事業主の友人から紹介してもらった方で、その方自身も事業を始めたばかりでした。

まだ名刺を持っていない。

でも、事業に対する思いはたくさんある。

まさに、私がHear Story Designでやりたいと思っていたようなケースでした。

まずは、その方がどんな思いで事業をしているのかを聞きました。

そして、デザインについても最初から答えが決まっていたわけではないので、一緒に考えていきました。

例えば、柔らかい水玉模様のようなデザインよりも、事業の印象を考えると直線的なデザインの方が合うのではないか。

色についても、信頼感を出すのであれば紺色がいいのではないか。

そんな話をしながら形にしていきました。

完成したとき、その方からとても感謝していただきました。

もちろん、名刺を一枚作ったというだけの話かもしれません。

でも私にとっては、

人の話を聞き、考え、それをデザインとして形にすることで、本当に誰かの役に立てるんだ。

と初めて実感した出来事でした。

この経験は、今のSunnySideDesignの考え方にもそのままつながっています。

Hear Story DesignからSunnySideDesignへ

活動を続けるうちに、自分が興味を持つ「デザイン」の範囲が少しずつ広がっていきました。

Illustratorを使って名刺やグラフィックを作ることだけがデザインではない。

Webサイトをどう作るか。

AIをどう活用するか。

デジタルツールを使って仕事をどう改善するか。

事業そのものをどう見せ、どう伝えていくか。

そういったことも含めて、

目的に向かって、より良い形を考えることそのものがデザインなのではないか。

と思うようになりました。

そこで、Hear Story DesignからSunnySideDesignへ名前を変えました。

「SunnySide」という名前に込めたもの

新しく事業を始めるときは、未来が見えていることばかりではありません。

何から始めればいいのか分からない。

どうやって伝えればいいのか分からない。

そもそも、自分の考えていることが正しいのかも分からない。

私自身も副業を始めようと思ったときに迷走していたので、その感覚はよく分かります。

だから「SunnySide」には、

まだ見えていないところに少し光を当てて、明るい方向を一緒に考える。

そんな意味を込めています。

そして、その先にはもう一つあります。

私が関わった事業が少し明るくなれば、その事業を利用するお客さんにも、その明るさがつながっていくかもしれない。

SunnySideDesignが直接関わる相手だけではなく、その先にいる人にも少しずつ「Sunny Side」が広がっていったらいい。

そんなことを考えています。

そこで作ったキャッチコピーが、

「Design for you a sunny day」

です。

あなたの明るい日々や未来を、デザインによって少しだけお手伝いする。

そんな意味合いを込めています。

SunnySideDesignのロゴとブランドビジュアル

おしゃれにすることだけが、私にとってのデザインではない

SunnySideDesignでは、単純に「おしゃれに見せる」ことだけを目的にはしていません。

相手は何を伝えたいのか。

何のために作るのか。

その事業では何を実現したいのか。

そこを聞いたうえで、目的に合った形を一緒に考える。

Hear Story Designの頃から、この部分は変わっていません。

現在は、グラフィックデザイン、Web制作、デジタル活用の支援、ブランディング、AI活用など、最初に名刺デザインを始めた頃より扱う領域はかなり広がりました。

方法は増えましたが、根本にあるのは「まず話を聞く」ということです。

「会社の看板なし」で話を聞く難しさ

SunnySideDesignを始めて特に感じているのが、自分の看板だけで仕事をする難しさです。

会社員として営業をしているときには、会社の名前や商品、これまで築かれてきた信頼があります。

一方、SunnySideDesignでは、それがありません。

私自身が話を聞き、私自身が考え、私自身が提案します。

もともと営業をしていたのでヒアリングは比較的得意だったと思います。

でも、

会社の看板なしで、私自身の力だけでどこまで相手のことを理解できるのか。

となると、また難しさが違います。

今は特定の業種だけに絞って活動しているわけでもありません。

人によって事業も違えば、困っていることも、伝えたいことも違います。

そのたびに話を聞き、知らないことを調べ、必要なことを考える。

私自身にとっても、かなり勉強になっています。

デザインだけではなく、いろいろな業種や考え方に触れることで、知識やスキルの幅が少しずつ広がっていることを実感しています。

副業を始めたら、本業にも返ってきた

SunnySideDesignを始めて見えた新しい景色もあります。

それは、SunnySideDesignでたくさんお金を稼げた、という話ではありません。

デザインを学んだことで、資料の見せ方を考えるようになりました。

相手の意図を聞いて形にする経験を重ねることで、ヒアリングについても以前より深く考えるようになりました。

プレゼンテーションでも、何をどう整理し、どう見せれば伝わりやすいのかを意識するようになりました。

副業として始めたことが、本業の営業にも返ってきています。

逆に、本業で培ってきたヒアリングやコミュニケーションの経験が、SunnySideDesignにも生きています。

私の中では、本業と副業は別々のものというより、少しずつお互いを高め合う関係になってきています。

AIが進化して、できることも広がった

SunnySideDesignを始めたあと、大きく環境が変わったもののひとつがAIです。

AIの進歩によって、以前なら自分だけでは難しかったことにも挑戦しやすくなりました。

最初は名刺デザインから始めましたが、今ではさまざまなグラフィックデザインやWeb制作などにも取り組むようになっています。

AIがすべてをやってくれるわけではありません。

何を作るのか。

なぜ作るのか。

そのアウトプットで本当に目的を達成できるのか。

そこを考え、判断するのは自分です。

ただ、SunnySideDesignとして活動しているからこそ、「これを使えばもっと良くできるかもしれない」という視点でAIの新しい情報を追いかけるようになりました。

実際に試し、仕事や生活にも取り入れていく。

その繰り返しによって、「やりたい」と思ったことを形にするまでのスピードはかなり上がってきたと感じています。

根本にあるものは、最初から変わっていない

振り返ってみると、旅行の事業を考えてみたり、悩み相談のようなことを考えてみたり、かなり迷走してきました。

Hear Story Designから始まり、SunnySideDesignへ名前も変わりました。

扱うものも、名刺からグラフィック、Web、AIへと少しずつ広がっています。

それでも、最初から変わっていないものがあります。

会社に属している私だけではなく、個人としても誰かの役に立てることをしたい。

という思いです。

個人事業主の方でも、法人を経営している方でも、何か新しいことを始めようとしている方でも。

まだ考えがまとまっていない段階から話を聞き、一緒に考える。

そして、その人や事業の少し先を明るくするお手伝いができればと思っています。

私自身も、会社員として働いているだけでは見えなかった景色を、すでに少しずつ見ることができています。

SunnySideDesignがこれからどう変わっていくのかは、私にもまだ分かりません。

でも、その「まだ分からないところ」に光を当てながら、一緒に形を考えていくことこそ、SunnySideDesignらしいのかもしれません。